リアルなフィギュアと松本零士な船 [Travel]
子供の頃、東京タワーにあった蝋人形館は残念ながら2013年9月1日に閉館となった。
当時を思い起こせば、「怖かった」という印象しかない。
実に43年という歳月を重ねて国内はもとより海外の著名人、政治家などを蝋人形というカタチで表現、展示していたのだから凄いことだ。ただ子供ながらに怖いと印象づけていたのは、リアルな人形たちと展示イメージで、当時、心霊ブームなどの営業もあってすこぶる怖かったのが未だに覚えている原因なのかもしれない。
そして東京タワーにあった蝋人形館の閉館とオーバーラップするようにして開館したのが、お台場のデックス東京内にあるマダム・タッソーだ。
そもそも、こうして記事にするまで蝋人形館の閉館は愚か、マダム・タッソーの存在すら知らなかったというのも事実で、今回たまたま出掛けた先にあったマダム・タッソーに立ち寄ったのがキッカケで幼少の頃の記憶までたどったというわけだ。
パッと見た目では、東京タワーの蝋人形館との相違点は同じ蝋人形であること以外は感じれないどころか、よもや姉妹店などと同系列のアミューズメントパークと思ってしまう。
お台場にあるマダム・タッソーは、一般人が見れば蝋人形館の現代版としか思えないのである。
深堀りすると、マダム・タッソーの発祥地はイギリスはロンドン。入場料は30ポンド(約4000円)とアミューズメントパークとしては少々高めな設定。イギリス出身の著名人、俳優、女優、スポーツ選手を中心にリアルなフィギアを展示している。
蝋人形館と一線を画すのは、その展示方法で触れることもできず、薄暗い照明で雰囲気を作っていた蝋人形館とは違いマダム・タッソーは開放的で明るい空間に展示しているところだろう。
開放的というのは、展示されるフィギアたちに柵や囲いはなく、触れることもできるし、同じポーズでツーショット写真を撮ることも可能なのだ。今風に言えば、有名人と一緒に『映える』写真が撮れるのだ。
お台場のデックス東京にあるマダム・タッソーは、アミューズメントパークというよりも1つのアトラクションといった感じで、併設されるレゴランド東京とのコラボチケットなども販売されている。
そんなマダム・タッソーに立ち寄ったのは、思いつきで浅草でお茶していた時の流れからだった。
「水上バスって乗ったことある?」
隅田川を往来していた水上バスを見ながら会話に出てきた一節だった。
この水上バスが目に止まったのは、近未来風のデザインで見た瞬間に、銀河鉄道999や宇宙戦艦ヤマトに出てくるものと共通点を感じてならなかったから。
その感覚が間違っていなかったのは単に999世代やヤマト世代だったからではない。
水上バスに乗り込んだ途端、アナウンスの声に驚愕。そう、999の車掌さんの声ではないか!?
船が出港してまもなく流れた観光案内の声もメーテルや哲郎の声優がやっていて驚きが隠せない。
しかも、この水上バスのデザイン監修は松本零士氏というから、世代を超えて懐かしさと嬉しさがこみ上げてきた。
浅草を出た水上バスは約40分の観光クルーズを兼ねて、日の出桟橋を経由してお台場に着岸する。
1700円ほどの乗船料でこれほど楽しめる船は他にないかもしれない。
例えば、浅草から来るまでお台場まで向かえば、選択する首都高速の路線にも影響するがおよそ3~40分はかかることを考えると、運転から開放されるのはもちろん、船上ではカクテルや軽食まで楽しめてお台場まで河川敷の景色を楽しみながら行けるとしたら、こちらのほうが有意義に同じ時間を過ごすことができるはずだ。
平日ならば、お台場もさほど混んでいることはないので、周辺のカフェやレストランも時間を気にせずに利用できる他、人気アパレルブランドの店舗も数多くあるから買い物まで済ますこともできる。
そんな時、見つけてのがこのマダムタッソーだった。
入場料は本国よろしく少々高めの設定となる大人2300円。
混雑時で、気になるフィギアに近づけなかったり写メの1枚も撮れなかったとすれば、相当高い入場料に感じるが、今日のように平日でしかも入場者数が少なく割りと自由にスマホで撮影し放題というのを考慮すれば、『映える写真』がたっぷり撮影できてお得感すら感じることができるはずだ。
【東京モーターショー2019】過去最大級で歩くのがハードだった [others]
【事後報告】
今回のモーターショーは色々な試みがあって前回と比べると、
約⒈7倍の来場者が訪れすごく盛り上がったショーとなった。
その反面、裏側では輸入車メーカーの出展数が激減するなど、
国際ショーとしてのモチベーションを失った面もあった。
10/24に一般公開よりもひと足先に向かったのはお台場。
今回の会場は、東京ビックサイトをメインにゆりかもめの
隣駅にあるメガウェブの2つの会場、それを結ぶシンボルプロムナード公園も
オープン会場として用意されていた。
2つの会場間の移動は、ゆりかもめはもちろん、特設のトラムも
用意されていて移動は自由。シンボルプロムナード公園を通って
徒歩での移動もできるようになっている。
前評判では輸入車メーカーの相次ぐ撤退で「寂しいショー」なんて
言われていたが、蓋を開けてみると、意外や意外に楽しいショーに
なっていた。
前回使用されていた会場は、後のオリンピック用に大改修中で
やむなく会場が2分割されたようだが、新発想のオープン会場では
屋外ならではのイベントや走行会、試乗会が開催されていて、
文字通り、見て、触れて、体験できるのが目玉となって来場者増加に
繋がったみたいだ。
ビックサイトにはトヨタ関係を除くメーカーの展示と、
部品メーカーの展示が催されていた。
・スズキ
・日産
・ホンダ
・三菱
・アルピナ
・ルノー
・カワサキ
・ヤマハ
・マツダ
・レクサス
・BMWアルピナ
・メルセデスベンツ
・スマート
メガウェブではトヨタ関連のメーカーが勢揃いしていた。
・スバル
・ダイハツ
・トヨタ
・イスズ
・日野
・ふそう
正直、広大な敷地ゆえトラムでサクサクと回れればよかったのだが、
すべてを見ようと欲張ったためか、相当な距離を歩いたためグッタリ。
しかも、プレス用の駐車場位置は前回と変わらないものの、
改修工事中の施設の脇であるため、メイン会場まで徒歩。
近年デジタル化された恩恵で、昔みたいにカタログや資料も
すべてデジタルデータのため、ほぼ手ぶらで移動できたのは
唯一の救いだったかもしれない。
若者のクルマ離れと言われる昨今、国際モーターショーとしての
地位が危ぶまれる東京モーターショー、次回はどんな感じになるのだろう。