週末に借り出したのは、AMGの63シリーズの末っ子の『C63AMG』。
“ただ速いだけでは満たされない、あなたに”をキャッチフレーズにしたメルセデス・ベンツのコンパクトセダンは、CクラスのエントリーモデルであるC200コンプレッサーの440万円というプライスを考えると、おおよそ2.5倍の1044万円…。でも、その価値を十分に感じさせてくれるパッケージングとなっている。

V8,6208ccで、ターボやスーパーチャージャーのような過給器は使用せず、あくまでも自然吸気にこだわり、大排気量となっている。そのおかげで、低速域から中速、高速域まで全域でスムーズなエンジンの吹け上がりを実現、457馬力というレーシングカー並みのパワーを得ている。先代となる『C55AMG』とは、そのテイストも一新され、コンパクトカー+ハイパフォーマンスという感覚は共通するものの、正確は両極端となった感じがする。街中での取り回しは、やはりCクラスという大きさは、特に日本の都心部においては、かなり役に立つし、便利。どんな駐車場の形式でもなんなく駐車できるし、細い路地の住宅街でも、臆せずに入っていける。

EクラスやCLS、Sクラス、SLクラスとこの63シリーズのエンジンは派生しているけれど、すごいのはどのクラスでもマッチしたコンピューターマネージメントになっているところ。Cクラスも他のクラスより、抑え目のチューンとなっているとはいえ、高出力で余すようなパワーを持っていながらも、扱いやすく仕上がっている。特にコンパクトなボディゆえ、ものすごく自分がコントロールできているような錯覚(?)はまさに、近代メルセデス、それもAMGの手法のうまいところ。ひとたび、ステアリングを握り、走り出してしまえば、AMGの魅力に取り付かれてしまうだろう。。。